11月26、27日に開催した香美市移住体験ツアー「ゆずと狩猟の可能性」は、高知県内の方やUターンされて地元を知りたい方、関東からなど4組5人にご参加いただきました。アンケートや参加者の体験レポ、地元の方の声などから開催してよかったと日々感じています。参加していただき、また協力していただき本当に感謝感謝でございます。
【関連リンク】高知県香美市移住体験ツアー「ゆずと狩猟」をテーマに11月26,27日開催!
http://inakami.net/event/ijyu112627-11631.html
参加者による移住ツアーの体験レポートも合わせてどうぞ。
【関連リンク】柚子と狩猟の可能性を巡る2日間。香美市移住ツアー体験レポ
http://inakami.net/immigrant/yuzuturerep-12447.html
物部町にスポットをあてたワケ。
これまでに数回、移住体験ツアーを開催してきました。どのツアーでも共通しているのは、「地域のいいところだけを見せるツアー」ではなく「ありのままを伝えること」。そしてツアーを開催していく中で気づいたことは、移住してきてほしい地域に的を絞って重点的に知ってもらうツアーがあってもいいのでは? と。
高知県香美市は、旧3町村が合併した市です。その3町村の中でも一番山深いところにあるのが「物部町」です。この町のキーワードをあげるとすれば、それはやはり「ゆず」。ゆず玉の出荷量日本一なのです。そして、猪や鹿などの被害もまた受けやすい地域でもあり、「狩猟」をされている方がいらっしゃる地域でもありました。
そこで今回のツアーでは、物部町の山暮らしの魅力や課題を実感いただきながら、「ゆず」の仕事と、近年注目を集めている「狩猟」の現状を見ていただき、物部町での暮らしをイメージしていただく内容としました。さて、ここからは主催者の振り返り&ホンネを少々。
(ホンネ1)的を絞った企画。でも絞らないと人は来ない。
物部を知ってもらうためには、移動時間を加味すると、テーマを絞ったとしても滞在半日では時間が足りない。それならば、1日半のスケジュールで体験してもらう内容に。正直、移住体験ツアー「ゆずと狩猟の可能性」はこれまででも特に攻めた企画でした。
でも、全国に点在する移住を検討している人の心に響かせるためには、時にキャッチーなキーワードが必要です。正直、全国では「香美市」さらには「物部町」の知名度は低いです。移住ツアーを行う理由は、そんな香美市を知ってもらうこと。さらには地域に住む人たちと出会って直に話をしてもらうことです。的を絞りすぎたかもしれない企画でしたが、絞ったおかげで響いた方々が移住ツアーに参加していただけました。
(ホンネ2)参加人数は少なかった。でも丁度いいとも。
ツアーを開催するとなると、多くの参加者が来てくれるものと期待します。しかし、実際は開催時期やテーマなどによっては、参加者が集まらず開催中止になってしまったと耳にすることがあります。幸いなことに、いなかみ開催の移住ツアーではどれも実施でき、これまでに多くの移住希望者の方々に会うことができました。
移動手段に使うバスの規模にもよりますが、十分な対応を心がけるなら8〜10人が理想です。今回の移住ツアーでは、4組5名と参加人数は少なかったかもしれませんが、その分、じっくりと参加された方々一人ひとりと話をする時間を持てました。
(事実)移住ツアーは新たな「人」との出会いの場。
どのツアーを組み立てる時でも「人」が肝心。ツアーでは様々な人にご協力をお願いし、実施にいたっています。ツアーを通じて先輩移住者だけでなく新しく出会えた地元在住の方々も多くいます。
・ゆず就農をされている江口さん
ゆず就農で生業を立てている江口さんは「農とナニカのはじめ方」でもお世話になり、ゆず就農の相談関してなくてはならない人です。
・JA土佐香美の竹内さん
また、新規就農や物部のゆず事情など、ゆず就農事情を教えていただくには、JA土佐香美の竹内さんは欠かせません。ゆず収穫で出荷場がフル回転している中、ツアーのためならばを時間を割いてきてくれました。
・高知 塩の道保存会の公文さん
ツアー1日目の昼食に協力してくれたのは、地元で活躍されている公文さん。地元に伝わる「塩の道」を再復活させ、さらにはここにしかないオリジナル弁当「塩の道弁当」を生み出しました方です。塩の道の取り組みや実生ゆずを使った商品開発などの経緯を語っていただきました。
・今ツアーで「狩猟の解体、加工」の部分を担ってくれた楮佐古夫妻
狩猟で獲った鹿肉を加工品として鹿肉のり巻き「奥物部しか子」を手がける話や、解体場・加工場についても説明してくれました。実は「狩猟」だけでなく、夜の交流会そして翌朝の朝食と、うんとお世話になったのが楮佐古さん夫妻でした。物部で頼れる方がまた増えたというのが正直な気持ちです。姉御肌でワガママなお願いを快く引き受けていただきました。
ツアーでは実物が用意できなかったからと、解体の様子がわかる写真を提示していただいたりもしてくれた旦那さんでした。
・「のばら」のあけみちゃん&地元小学校のPTA会長
写真はありませんが、物部の夜を知ってもらうなら、ここも行かねば!と、二次会は、物部で有名なスナック「のばら」へ。「あけみちゃん」の人柄に惚れた人は多く、ツアーアンケートでも「ざっくばらんに話ができ楽しかった」の声をいただきました。見守ってくれる方がいる安心感を与えてくれたのもこの方です。ちなみに、この「のばら」のトイレ、地域愛に溢れていますので、来店された方は利用されることをオススメいたします。
また、のばらにたまたま来店されていた小学校のPAT会長もまた、物部での生活や仕事、移住について、文字のごとく膝を突き合わせて話していただきました。これもツアー参加者は心掴まれたようです。
・2日目ランチをゆず料理を提供していただいたふみさん
恥ずかしがりやのふみさんには、ゆずを使った料理をこれでもか!これでもか!と言わんばかりに用意していただきました。実は、打ち合わせの際にも、この料理で問題ないだろうかと盛り沢山の料理を用意していただきOKです!となっていたのですが、当日はさらに品数も増えアレンジされていました。一言で表すなら「田舎にいる優しいお母さん」と言えば伝わりやすいでしょうか。そのチャーミングな人柄に心惹かれた人は多いはず。
ここに登場されてない方なども含めると、多くの方々の協力のもとツアーは成り立っています。ご協力いただいたみなさま、ありがとうございました。参加していただいた方々から次のような感想をいただきましたのでご紹介いたします。
【参加者の声】
・ゆずと狩猟というテーマが求めるものと合致していてとても充実したものでした
・ゆず就農について、収入面での話がダイレクトに聞けたのが一番よかったです
・ゆず就農に向けて、具体的に考えてみようと思ってます
・地域の生の声を多く聞くことができ、話の内容一言一言が印象に残っています。
移住ツアーは新たな「人」との出会いの場。
ツアーは、移住希望者が香美市を知るきっかけの場です。そしてそれ以上に、地域を担っている「人」との出会いの場でもあります。どれだけ地元に住んでいる人たちと出会えるか。出会って話をできる場をつくれるか。それが移住サポートを行う上で重要だなと日々感じています。
ということで、また来年度も移住ツアーを企画していきますが、攻めたテーマで地域を担う人と出会える場を提供できるよう心がけていきます。
もちろん日々の移住相談も受け付けていますので、いつでも問い合わせをどうぞ(^▽^)ノ
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