2月27日28日に開催した高知県香美市の移住ツアー「農とナニカのはじめ方」に参加いただいた吉井さんによる超大作ツアー体験レポート。その2をお届けします。今回は1日目の農業の先輩移住者訪問の様子です。

北海道から移住して独立営農。ニラ農家の板橋さん

さて、ツアー初日ですが、まず向かったのはニラ農家の板橋さんの畑。

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板橋さんは北海道のご出身で、9年前の平成19年から香美市でニラ農家をやってらっしゃいます。香美市と南隣りの香南市はニラ栽培がとてもさかんで、生産量全国一の高知県の中でも最大のニラ産地。温暖で水資源の豊富な環境がニラ栽培に向いているとの話でした。

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まず種を植えて苗を育て、

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苗が育ってきたら、

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畝に定植して育てます。白いマルチは、光を反射させて光合成を促すためだそうです。

ニラは無加温で栽培できるので、燃料費がかからない分コストが抑えられるそうです。とは言っても、営農を始めるにあたっての初期投資は少なくない現実も学びました。

ニラは典型的な地産外商作物で、首都圏などの大都市圏に向けて出荷するため、収穫してから首都圏に届くのに2~3日かかります。そのあいだに外葉が黄色く変色していくので、出荷前に手作業で外葉を取り除く必要。その「ニラそぐり」の作業労力の確保がニラ農家共通の課題との話でした。

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このようにざっと外葉を取り除いてくれる機械を導入すれば労力は少なくなるんですが、

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最後にはやはり、こうして外葉を取り除いて束ねる作業労力が必要に。こうしたおばちゃんたちや農家さんたちの手間暇のおかげで、スーパーや八百屋さんの店頭にニラが並んでいるんですね。

さて、ニラ愛のとても印象的な板橋さんが、就農を考えている人に対するアドバイスとして最後に仰っていたことは、

1.就農する前に実際に研修をすることは大事。作物によっては病害虫の防除、収穫作業の忙しさ等、それぞれに違いがある。板橋さんの場合はナスの研修をしていた時に葉にある毛羽により、アレルギー性鼻炎が悪化してしまったことがあったそうです。

2.一人では農業はできないということ。師匠や地域に愛され助けられて溶け込めたからこそ、今の自分がこうやって農業に携わることができていると仰っていました。

最後に、同席いただいたJAさんより、ニラのおすすめポイントを教わりました。ニラは「根本」に栄養があるので、ここを捨てずに食べて欲しいとのこと。ニラに多く含まれるアリシンにはピロリ菌に対する抗菌作用があるそうです。アリシンは熱に弱いので、生で食べると効果が高いそうですよ。

韮生米(にろうまい)定食でお昼ごはん

さて、香美市中心部にほど近い板橋さんの農園を後にして、物部川に沿って国道195号線を上流に向かって進んで行くと、美良布(びらふ)という町があります。アンパンマンの原作者、やなせたかしさんの父方の実家がこの辺りということで、アンパンマン・ミュージアムが建てられています。

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そのアンパンマン・ミュージアムに隣接して、「道の駅美良布」がありまして、

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その中に、韮生(にろう)の里 美良布直販店があります。

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おいしい野菜や果物を売っています。

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今の季節は、柑橘類がたくさんありますね。きんかん、喉によさそう!

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こんなふうに、他ではあまり見ない種類のみかんも売ってます。

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香美市といえば、韮(にら)、柚子(ゆず)が有名ですが、実は銀杏(ぎんなん)も特産品なんだそうで、

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こんなギンナン割り専門の道具も売られていました。なかなかシブいです。

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韮生の里だけに、やはり韮!そして、ちょっと注目して欲しいのが、その下に置かれているお米!

美良布のある物部川中流域は江戸時代には韮生野と呼ばれ、その頃から米の一大産地だったそうです。今でも物部川中~上流域の棚田で穫れる米は「韮生米(にろうまい)」といって、高知の3大ブランド米の一つ。夏でも冷たい川水がお米を美味しくするそうで、土佐山内家のお殿様にも愛されたそうです。(参考URL:http://www.kochikenbei.com/okome.html

前置きがめっちゃ長くなりましたが、この日のお昼ごはんは、その韮生米を使った韮生米定食!直販店の中にある韮生の里食堂で頂きました。

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メニューでも「いちおし」になっている韮生米定食、どんなご飯だったかというと、

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こんな感じ!

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お米が輝いてます!

本日のメニュー内容

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このワカメと一緒に酢の物になってる黄緑色の野菜がりゅうきゅう。高知でよく食べられる野菜でハス芋というサトイモの仲間の茎です(参考URL:http://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/vegitable/hasuimo.htm

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そして今回は特別に、四万十川のあおさのりも付けていただきました

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おいしい香北イチゴも登場!ありがとうございました。

ちなみに、高知ではお酢というと、柚子を絞った果汁=柚子酢を使うことが多くて、隣の直販店でもこの通り柚子酢が売られています。

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お酢とはいえ果汁なので冷蔵保存です。こんなふうにゆずジュースも作れてしまうわけですね。

さて、お昼ごはんで満腹になった後は、韮(ニラ)と並んで香美市を代表する農産物の柚子(ゆず)!
その柚子を作っている柚子農家の江口さんの畑に向かいます。

 

続きは次回「悠々自適なゆず農家と若手有機農家を訪問!香美市移住ツアー体験レポ3」に掲載します。

 

【関連リンク】
いなかみのツアーはテーマ設定が上手!香美市移住ツアー体験レポ1
http://inakami.net/immigrant/turerepo1-9347.html

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