本州中央部の日本海に面する北陸地域は、高知に負けず劣らず、おいしいものや美しい景観がたくさんあるところ。
その北陸エリアの南部、福井県の最北端に位置する「あわら市」は、なんと言っても温泉が有名な町。
あわら温泉は明治期に開湯した福井県内随一の温泉観光地で、関西・中京の奥座敷と呼ばれ、年間約200万人の方が訪れるところ。
源泉は74本あり、旅館ごとに温泉の泉質や効能が異なり、温泉巡りを楽しむことができます。
温泉街周辺は田園風景に囲まれ、田んぼが広がる、のんびりとした景色が特徴です。
香美市から遠く離れた北陸地方ですが、みなさんが良くご存知のものがたくさんあります。
ここは6世紀頃には「越(こし)の国」と呼ばれていました。
なので、ドラマ水戸黄門の名セリフ「越後のちりめん問屋の隠居」は今なら「新潟のアパレル会社の会長」、常備薬といえば「越中富山の薬売り」、チャンチャンチャーンの音楽でお馴染み、犯人が追い詰められる火曜サスペンス劇場のロケ地“東尋坊”は越前加賀海岸国定公園。
そして、日本一の作付面積を誇る米の銘柄「こしひかり」の名称は、福井県が「越南17号」として完成させた米を「越の国に光かがやく」ことを願って名付けられたもの。
福井県は米だけでなく、北部丘陵地でスイカ、メロン、トマトなどのハウス栽培や平核無柿(種無し柿)の栽培が盛ん。
ミディトマト「越のルビー」や「越前柿」など、高級ブランドの農産物がたくさんあります。
そんな、福井県あわら市と姉妹都市縁組を結ぶことになったのは、昭和48年(1973)1月21日、石川県金沢市で開催された「南国土佐観光物産展」の現地懇談会席上で、旧国鉄の金沢鉄道管理局長(現香美市物部町出身)が高知県関係者に姉妹駅を提案したことに端を発します。
これを受けて、同年5月中旬に北陸本線芦原温泉駅長から土佐山田駅長に文書で申し入れを行い、姉妹駅を結ぶこととなりました。
それと同時に、芦原温泉駅を玄関とする旧3町(金津町・芦原町・三国町)と土佐山田駅を玄関とする旧3町村(土佐山田町・香北町・物部村)も姉妹都市提携の話が進み、同年8月2日、姉妹駅と姉妹都市の調印式が旧土佐山田町役場議場にて行われ、以来、交流を続けてきました。
その後、平成の大合併により姉妹都市の枠組みが崩れたため、一時期交流が途絶えていたのですが、平成20年(2008)9月13日、あわら市で開催された「あわら北潟湖畔観月の夕べ」に香美市から物産展が出展されたことがきっかけとなり、あわら市誕生5周年に併せ、平成21年(2009)3月1日改めて姉妹都市の締結を行っております。
今では、特産品等を用いた物産交流(北潟湖畔観月の夕べ、刃物祭り、湯かけまつり)を始め、文化交流から、災害時応援協定締結、議会活動交流と、幅広く友好交流を行っております。
高知同様、北陸も海の幸豊かなところ。
特に冬の日本海は絶品揃いで、11月の福井と言えば、なんと言っても越前がに。
それは全国のズワイガニの中でもトップブランドとして知られており、福井県で水揚げされたオスのズワイガニのこと。
漁期は11月6日~翌年3月20日までと決められていて、タグ付きブランドガニの祖であり、唯一の皇室献上ガニでもあります。
今年6月からは、高速バス「北陸ドリーム四国号」が高知⇔福井・石川・富山の運行を開始しました。
おいしい料理と温泉でのんびり、そして高知ではあまり見られない一面の雪景色で一杯。
是非、福井県あわら市へ、一度お出かけくださいませ。
NPOいなかみ