12月になると「ひの~よ~じん」という声がどこかから聞こえてきそうな気がします。
最近は、拍子木を打ちながら練り歩くことは町中でも少なくなってきましたが、消防団の方々は年末警戒に余念がありません。
火事には年中、気をつけなければならないのですが、特に冬は空気が乾燥し、一旦、出火すると、たちまち火が燃え広がって被害が拡大する恐れがあります。
12月に入ってからは西高東低の気圧配置になることが多く、太平洋側は空気中に含まれる水分量が少ないため、しばしば乾燥注意報が出されるようになります。
またこの時期、太平洋側は風が強いことも火の回りが早くなる原因となりますので十分な注意が必要です。
火災で以外に知られていないのが煙の怖さ。
住宅火災で亡くなる方の4割は一酸化炭素中毒が原因です。
一酸化炭素というのは、炭素を含む物質が酸素が不足した環境で燃焼(不完全燃焼)した時に発生する気体のことで、炎が上がる前の火がくすぶっている状態でも、炎が上がっているときでも発生し、煙の中には多く含まれます。
これがまたやっかいな代物で、無色透明、目にも見えず、臭いも無いため発生しても気付きにくい気体です。これを吸うと、血液中の酸素濃度が低下し、脳細胞に酸素が供給できず酸欠状態になり、意識障害を引き起こし、最悪の場合は、死に至ることもあります。
なので、火から逃げることはもちろんですが、煙に巻き込まれないように注意することが大切です。
煙が広がるスピードは、水平方向へは毎秒0.5~1メートル、垂直方向で毎秒3~5メートル。水平方向に広がるスピードは人の歩く速さとさほど変わりませんが、階段などの垂直方向では人が逃げるよりも早く、火が広がるスピードよりも煙が広がるスピードの方が圧倒的に早いため特に注意が必要になります。
〜遊ぼうさい・学ぼうさい 防災運動会〜
そんなこと言われても火事なんて経験したことないし、なんかよくわからないですよね。
そこで、高知工科大学の防災ボランティアをやっている学生は考えました。楽しく学びながら、防災を体験してもらったらいいのではないかと。(^^)
これがなかなか良くできた企画で、防災をテーマにした○✕クイズや、防災グッズの借り物競争、食事は炊き出しをイメージしてアルファ米のおにぎりや豚汁、さらに本物の消防車での放水体験や迫力ある消防団の操法技術見学などなど、ドキドキ・ワクワクのメニューがいっぱい。
さらに自衛隊の高機動車や炊事車、給水車もやってきます。
この中で、煙体験テントも設営されますので、ぜひ煙がどのように動くのか、ぜひ体験してみてください。一度体験していただけば煙がどんなものか、誰でも理解いただけると思います。
家族全員、幸せな新年を迎えることができますよう、皆様でご参加くださいませ。
日時:12月9日(日)9:30〜15:00
場所:高知工科大学 香美キャンパス
詳しくは専用チラシをご覧ください。
出展:消費者庁消費者安全調査委員会資料
NPOいなかみ