香美市土佐山田町の平山小学校卒業生、ほっと平山の門田です。期待と希望をいっぱいに詰め込んだランドセルを背に、この学校門をくぐった約30年前。その時に目にした景色から、30年経った現在の平山地区の春は、今も色褪せることなく、沢山のこの地を訪れる人達の心を温かく迎い入れてくれています。
住民よりも多い桜の木
300とも350本ともいわれている、ダム湖周辺を中心に咲く桜。
過疎化の中山間地域にあって、気が付けば住人は桜の数を下回り始めています。昭和38年(1963年)、休場ダム完成に伴い、地域の方々が植樹した桜の木々。50年以上経った現在も、ソメイヨシノを中心に沢山の桜を、住民を含め地域内外の人々が待ち焦がれています。
まるで来た人を出迎えてくれる様な、桜のアーチ。
まるで桜の上に建っているかの様な、ほっと平山。
国分川へと流れる、吉野川水系を源流に持つ穴内川支流の河川沿いを彩る道は、一周一キロの散策や、お花見にも絶好のロケーションです。
ぜひ映画のロケ地に!!と思わせてくれる、平山親水公園からの景色。普段、人をあまり見ないこの公園もこの時期は、毎日お花見をしている人々でいっぱいです。
ソメイヨシノは特に病気に弱い
そもそも交雑種であるソメイヨシノは、全国に普及し今では日本の開花宣言は、このソメイヨシノを指す事がほとんど。けれど病気に対する弱さがある樹木でもあります。
てんぐ巣病と呼ばれる菌の一種に侵されやすく、老木になりつつある平山の桜は、毎年1月頃に地域の人間で、病気になった枝を剪定して守っているんです。
次世代も参加して、自分の故郷への愛情を育んでいっています。
※枝が幾重にも塊で出来て、まるで天狗の巣のようないるのが、てんぐ巣病に羅病した枝です。切りっぱなしで置いておくとドンドン病気は酷くなっていきます。。。
何でもそうですが、こうして見えない時間にこそ、沢山の人々の力が使われ、積み上げられてきた一部を我々が目にしているという事。そこに情緒が生まれ、尊ぶ心が育まれるものだと田舎で知りました。
桜の時期に、皆さんのお越しをお待ちしております。
この記事を書いた人
【プロフィール】ほっと平山 門田隆稔 香美市土佐山田町出身で、18歳から役者をやったりしながら県外を転々とし、24歳で帰郷。3人の子を持つ父ちゃんです。『地域交流施設 ほっと平山』の施設長として、宿泊施設を運営しながら、中山間地域の現状と、これからの課題に奮闘中。 好きなことはめんどくさい事。好きなジブリキャラクターは『カンタ(大垣勘太)』です。 WEBサイト:ほっと平山 http://hot-hirayama.jp/ |