香美市土佐山田町東本町に子ども食堂『もりのごはん』が2024年9月にオープン!
代表は下元直美さん。地域の子どもたちや保護者の方に気軽に立ち寄ってもらい、楽しく食事や交流ができる場所をつくりたい。また、地域の方の拠り所になりたいとの思いからできた子ども食堂です。直美さんのご主人の亡くなられたお母様のお家を活用し、運営しています。
思い入れのあるお家
お母様の住んでいられたお家は、土佐漆喰の壁や柿渋で染められた天井など、建築に意匠を凝らした築30年のお家で、建築誌にも取材されたこともある建物です。生前、お母様はこのお家を大切にしておられ「先々この家を、直美さんにカフェやお店に利用してもらいたい。」と話されてたとのこと。
そのお母様も昨年、他界されました。その後、直美さんはご家族と相談し、お母様の思いのこもったお家を空き家にはせず、地域の方が気軽に立ち寄れる『子ども食堂』をすることを決意。食品衛生責任者の資格を取得し、ご主人の妹さんやお友だちと『もりのごはん』をオープンしました。
『もりのごはん』オープン!
オープンにあたり、香美市土佐山田町で2015年から活動する『子ども0円きてみい家食堂』代表の池上さんに食堂の運営について、何度もお話を聞かれたそうです。現在でも『もりのごはん』開店日に池上さんがお手伝いに来たり、下元さんが『子ども0円きてみい家食堂』へお手伝いに行ったりと交流があるそうです。
『もりのごはん』は毎月第一土曜日のお昼に開店、18歳以下は無料(大人は300円)でお昼ご飯を食べることができます。テーブル席と座敷があり、小さなお子さんのいるご家族から高齢の方までゆっくりとお食事を楽しめます。調理されている食材は、支援品や規格外で出荷できなかった野菜や果物など、市内外の多くの方から提供をいただいているそうで、食品ロス削減にも繋がっています。その他の足りない食料品や調味料などは、県からの補助金を使って購入しています。
高知新聞の販売所通信に掲載されてからは、高齢の方からのお問い合わせも多くあり、先日は80代の方から「タクシーで行きたいから、お店の場所を教えて。」と、お問い合わせがあったとのこと。直美さんは、子育て世帯からだけではなく、年配の方からの問い合わせに驚かれましたが、「今は、孤食のお年寄りや子どもが多いから、誰かとお話ししながら楽しく食事のできる場所、地域の拠り所にしたい。」と笑顔で話されていました。
メニューは月替わりカレーを中心にバランスの良い家庭の味 代表下元さん家のにんじんスープ筆者も小学校2年生の娘と利用させていただきました。スッタフみなさんが笑顔で迎えてくださり、食事中も足りないものがないかと細やかに声をかけてくださいます。
月替わりのカレーを中心に、ポークストロガノフやオニオンスープ、葉っぱから巻くロールキャベツなど、主婦スタッフ皆さんの『いろいろな家庭の味』が味わえ、レシピも教えてくれます。下拵えや準備は前日から、また当日も朝早くから仕込みます。
私は娘とおしゃべりしながら、後片付けを気にすることなく、親子の時間をゆっくりと過ごすことができました。時には、ご近所で挨拶をするシニアご夫婦さんと食卓を囲み、美味しい昼食をご一緒することもあります。ご近所さんとお話もでき、話題も広がり娘もとても嬉しそうです。
『もりのごはん』のお手伝いには大学生も参加されいて、直美さんは「絵本の読み聞かせや夏休みなど、大学生にお手伝いをしてもらいながら、地域の子どもたちが気軽に集まれるものを何かしたい。」と考えられているそうです。
地域にとって、子どもたちを見守ってくれる人が少しでも多いと、親としては安心です。また、家族以外の人との関わりは、子どもの社会性を育てることにもつながります。外出するきっかけが生まれ、自宅以外の居場所ができ、新しい刺激や価値観に触れることができます。子どもはもちろん、大人もぜひコミュニティ作りに子ども食堂を利用してみてはいかがでしょうか。
問い合わせ・ご予約:下元直美 090-6506-1592 {必ずご予約をしてお越しください。}
記事作成:NPO法人いなかみ