昔ながらの農機具を使って「食」の大変さ知る
平成25年10月5日、今年度より休校となっていた土佐山田町本村にある佐岡小学校にひさしぶりに子どもたちの元気な声が帰ってきた。高知に昔から伝わる農機具を使って、地元住民や高知工科大学の関係者ら約50人が手作業での脱穀や籾すりに挑戦した。
佐岡小学校を地域活性化の拠点へ
今回が初めてとなるこのイベントには住民有志らでつくる佐岡地区地域振興協議会の主催で行われた。佐岡小学校を地域活性化の拠点にしようと、高知工科大学で植物の研究をしており、近隣でカフェを営んでいる村井亮介さん(31)が今回の企画を提案した。
イベント会場である同小体育館では、脱穀用の千歯こきや足踏み式の脱穀機、選別用の唐箕など、同市内から集められた農機具が10種類以上も並んでいた。村井さんの田んぼで採れた古代米の稲穂を使って、参加した住民からは「難しいねえ」「昔の人は大変やったがや」などと作業を楽しんだ。
同協議会が用意した古代米(赤米)入りのおにぎりも振舞われ、参加した子どもたちからは笑顔がこぼれていた。今回、主催した村井さんは「今回のイベントを通じ、休校になった地域の活性化のきっかけにしたい」と望んでいた。
佐岡地区
高知工科大学から少し北にいった物部川北岸の地区。昔ながらの農村といった雰囲気が残り、雪ヶ峰牧場や親水公園といったのんびり楽しめる場所も。土佐山田の市街地も近いため、田舎と街を行き来できるバランスのとれた地区だといえます。
(下記地図は佐岡地区の中心となる本村。周辺地域を含めて佐岡地区)
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