田舎暮らしをしていると、地域の人から地域行事への参加を求められたり、地域の役割を担ってほしいと頼まれたりすることがあります。もちろん任意ではありますが、地域が支え合って暮らす必要のある田舎では、できる限り協力していくことが大切になります。
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そんな担ってほしい役割の1つに「消防団」というものがあります。その名の通り、火事などの緊急時に出動する地域の消防団です。ただ、正直なところ「消防」と聞くと、訓練も厳しそうだし、体力のある若い男子でないと勤まらないというイメージがあります。私のようなデスクワーク中心の貧弱男子にとっては誘われても困るぞ…というのが本音。。
でも、そもそも消防団って何をやってるんだろう。知れば不安は解消されるかも。そんな想いから、香美市物部町の消防団員に活動内容を聞いてみました。
消防団とはなんぞや?
消防団は地域のボランティア?と思いきや、実は非常勤公務員の位置づけで、活動はすべて公務になります。だから活動に参加すればお給料も発生(金額は団によって異なるとのこと)。主な役割は火事の時の緊急出動で、消火活動や行方不明者の捜索等を担いますが、その他にも地域行事での警備や式典への参加、広報活動などがあるようです。
消防団の主な役割一覧
・火災時の緊急出動
地域で火災があった場合に緊急出動し、消火や行方不明者の捜索等を担います。ただ、いつ起こるかわからないものであるため、現実として出動できない団員(仕事で留守等)が多いそうです。だからこそ少しでも多くの人手が必要になります。
・地域行事(お祭り等)の警備
地域のお祭り等の警備として、来場者の見守りや、花火や灯籠等の火のチェックを行います。
・出初め式
年はじめの式典として、祝辞や表彰、器具の点検や行進等を行います。
・訓練
香美市には19の分団があり、全体で行う大がかりなものは年に1~2回程、各分団では月に1回ほど、器具のチェックを兼ねて行っているそうです。
・消防操法の大会
消防団員が器具操作や動作の形やスピードを競う消防操法の大会があり、参加する団が多いようです。県大会だけでなく、全国大会もあります。
・広報
火災予防週間や年末を中心に、地域に火の用心を呼びかけて回ったり、団の活動紹介をしたり、団員を増やす呼びかけなどを行います。
体力が無くても役割はある
以上が消防団の主な役割です。概要のみを伺いましたので、実際はもっと細かい業務があると思いますが、体力自慢でなくとも、お祭りの警備や広報活動など、担える役割はあります。そのため、男性だけでなく女性にもぜひ入ってほしいという話もありました。
もし地域の人に消防団への入団を頼まれた際は、最初から無理無理!と強く断るでなく、自分のできること・できないことを伝えた上で、地域の人と話し合って入団を検討してみてください。