高知県香美市香北町にある「大宮小学校」は、日本初となる公立学校の国際バカロレア(IB)認定校です。その大宮小学校には、毎年バカロレアを目指して移住を検討される方、実際に移住される方がいらっしゃいます。先日、そんな大宮小学校に子どもを通わせている移住者の保護者さんとご一緒する機会があったため、その想いを聞いてみました。
多様性がはぐくむ幼少期の人格形成
国際バカロレア(IB)と言えば私立学校のイメージで、特に都市部には複数のIB認定校があります。それなのになぜ私立より公立のIBがよかったのか?その答えは「多様性」にありました。
教育を目的に移住する方は教育熱心なママ・パパといった勝手なイメージがありましたが、実際は教育よりも探究+多様性による「幼少期の人格形成」を意識されているという話があり、この場にいた他の保護者さん達もそれに深く頷いていました。

私立のIB校は児童も先生も皆がIBを目的に集まっているため、専門性の高さは間違いないけど多様性には欠ける印象を持っているとのこと。それに対して公立のIB校は、校区内の地元の子ども達に加えて、IBを目指して移住した家族の子ども達も通っている。そして先生も、長く関わっている先生(校長やIBコーディネーター)から、異動で初めてIBに関わって授業の進め方を模索する先生がいる。
加えて香美市は、全学校がコミュニティースクールとなっており、地域と学校の距離が近く、地域の人が学校に出入りすることも多い。
そんな多様性あふれる環境で、学び育ってほしいという保護者さん達の想いがありました。
自発的な子どもが多い印象
また、実際に大宮小に子どもが通って、授業参観などを見た印象では「グループ学習が多く、子どもが自分で考える時間が多い」「自発的に話す子どもが多い」といった話があり、6年間のプログラムが定まっているので、公立だけど授業に一貫性がある(ブレがない)と感じられている方もいらっしゃいました。
他にも、香美市に移住した印象を聞いてみると「地域の人が優しい」「(都会から来たので)自然は本当に素晴らしい。窓から見える景色が今でもCGじゃないかと思う」といった嬉しい話がありました。
高知県香美市はIBに取り組む大宮小学校だけでなく、他の小学校も全て「探究」をベースに特色ある教育を行っています。香美市の教育に関心のある方は以下の香美市教育振興基本計画などもぜひ読んでみてください。
【外部リンク】
第2期香美市教育振興基本計画
https://www.city.kami.lg.jp/site/kyoiku/kyoikuplanno2.html
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香美市の毎月20日は「教育の日」
https://inakami.net/blog/20250624-34167.html
NPO法人いなかみ