engawa64

いなかみには香美市に移住したい、という人たちが日々訪れています。都会の喧噪を逃れて静かな田舎に住みたい。というのは、筆者も含め、田舎暮らしを望む人たちの大きな動機ですが、その田舎も、人口が減りすぎるとい集落を維持できなくなります。(だから積極的に移住者を募集している訳ですね)

空き家は持ち主だけの問題ではない

以前の投稿(2016.4.16 里山は「自然」ではない)でも触れましたが、人間が住みやすいと感じる所は、過去に誰かが住みやすく整えた場所であり、美しい田園風景、田んぼや畑はもちろん、背後にある里山も、そこに住む人によって維持されています。ただしそれも人が住まなくなれば、簡単に元の自然に飲み込まれてしまうのです。

そこに住む人を増やさなければ、今ある風景を維持することは難しいのですが、困ったことに、移住希望者に対して、住宅の数が足りていません。いえ、実は空き家はぽつぽつあるのですが、移住者に貸してもよいという物件が少ないのです。

ふるさとが消える?

とはいえ、貸したくない持ち主の事情も様々で、たとえば、もともとそこに住んでいた親御さんや兄弟の荷物が片付かないとか、遠方に住んでいて交渉や準備ができないなど、その難しさも理解できます。それでも、住民のいない住居があることは、集落にとってかなりやっかいです。住居だけでなく付帯している田畑や山があればなおさら、ケモノが住み着いて、近隣の田畑を荒らしたり、樹木が茂って、隣家の田畑への日当りが悪くなったりと、空き家が増えることで、そこに住み続けている人も住みづらくなってきます。

家を維持することは人が住まうこと

家は個人やの所有物であると同時にその地域の一部でもあります。 ふるさとを愛し、生まれ育った家に愛着があるなら、誰かに住んでもらいながら維持するという方法も、一度考えていただきたいのです。そしてそれは、意外と簡単で、貸す方にもいいことがあるということも知っていただきたいのです。

大切だからこそ

知らない人に大切な家を貸すのは不安だと思います。香美市には移住者むけに空き家情報を提供している部門があり、貸し出すために必要な修理費用には、補助制度もあります。まだ迷っている方でも気軽に相談できます。また、お知り合いやご近所で古い家の管理に悩んでいる方がいらっしゃったら、紹介してあげて下さい。
香美市役所 定住班 空き家バンク:http://www.city.kami.kochi.jp/site/akiya/akiyabank.html

家は生きている

よく家は生きているといわれます。人が住まない家に入ると、こわかったり、さみしい気持ちになるのは、家の気持ちに同調するからかもしれません。本当は持ち主の方が住まわれるのが一番よいのです。できれば、戻って来てください。それができない場合は、家のある集落、ひいてはふるさとを守るために、誰かを住まわせて下さい。使われなければいずれ朽ちる建物でも、使われればその命をながらえ、また消えかけた集落の力にもなるのです。

いなかみでも相談受け付けていますので、どうぞお気軽にご連絡ください。

「香美市立移住定住交流センター」(委託運営:NPO法人いなかみ)

住所:香美市土佐山田町本村214
開館日:月・火・木・金・土曜日(休館:水・日曜・祝日)
開館時間:8:30〜17:30
(※休館日でも事前にお問い合わせをいただければ対応いたします)

【お問い合わせ】
電話/FAX:0887-52-8606
E-mail(問い合わせフォーム)
http://inakami.net/contact

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