田舎暮らしの醍醐味は、仕事をしつつ暮らしも楽しむワークライフバランスが1つのポイントだと感じています。田舎は仕事がないと言われるため、仕事さえ確保できれば暮らしを楽しむのは簡単だ!と思いがちですが、実はそうでもありません。ワークライフバランスを実現するためには、仕事を達成するための目標や信念のようなものが、暮らしの充実にも必要だと感じるからです。(ここでは30〜40代の暮らしを想定して書いています)
※ワークライフバランス(Wikipediaより)
「仕事と生活の調和」と訳され、「国民一人ひとりがやりがいや充実感を持ちながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる」ことを指す
暮らしの充実が難しい理由1:「遊び」は評価されない
日本人は昔から働き過ぎだと言われるように、(特に男性は)仕事をしていないことが悪だといった感覚が少なからず漂っています。それは田舎でも一緒。だからみんなが忙しい時期に「週末キャンプ行ってきたよ♪」などと言おうものなら「オレは仕事してたのに遊んでいたのか!?」「コイツは仕事に対する意識が低い」などと思われてしまうかもしれません。
また、組織を飛び出して独立した人にも「遊んでる場合では無い」という空気が溢れています。むしろ、独立した人の方がそのプレッシャーは絶大だと感じます。仕事に対する真摯さと考えればよいことですが、ワークライフバランスを考えると、仕事に重きが置かれすぎて、暮らしが破綻してしまう恐れを感じます。
暮らしの充実が難しい理由2:友人も仕事や家族を優先
暮らしの充実は、個人や家族だけで完結するものではなく、友人や隣人との関係があってこそより豊かになると感じています。でもこれがなかなか難しい。田舎であれば隣人と親しくすることは簡単ですが、世代が大きく離れていたりしますし、同世代の友人に声をかけても、仕事が忙しければ断られてしまったり、家族がいれば当然そちらの都合が優先されてしまいます。
暮らしを充実させる3つの対策
以上の通り、たとえ田舎であっても暮らしを充実させるのは意外と難しいものだと感じています。そんな中で暮らしの充実を実現させるためにできることは3つあると考えています。
1.仕事の評価基準を視覚化する
仕事と暮らしは切っても切り離せないものです。それなら仕事で必要なことは何か、どんな仕事が評価されるのかを最初に視覚化しておけばよいのではと考えています。多くの仕事は評価基準があってないような状況であったり、どう考えても達成できない指標だったりする場合が多いです。
そこで、実現可能な評価指標をしっかり話あい、何が必要なことかを明確にして視覚化しておく。そうすれば仕事のストレスが減り、暮らしを楽しむゆとりが生まれると感じています。
2.友人と価値観を共有する
豊かな人生をつくる人間関係は「何でも話せる信頼できる人(親友など)」「遊びを楽しむ仲間(趣味友など)」「情報を提供してくれるグループ(SNSなど)」の大きく3つで成り立つと聞いたことがあります。この中で特に難しいのは、先にも述べた「遊びを楽しむ仲間」が30〜40代になると思ったより少なくなってしまうこと。
なので、これまで何となくつきあっていた友人と話をし、お互い何が好きで、何なら一緒に楽しむことができるか、その価値観を共有しておくことがポイントになってきます。
3.実現したい「暮らし」にも目標を持つ
目標と言えば仕事のことだと思いがちですがが「行きたい旅行先」や「始めたい趣味」など、日々の暮らしに対しても目標設定しておくべきだと思っています。仕事が忙しくなると後回しにされてしまうのは、ある程度仕方の無いことと言えますが「いつまでに●●をしたい!」と書き出しておくだけでも、それを見た際に思い出して実現のための行動が取りやすくなります。
そんなことを思いつつ、年度末に友人誘ってピザを焼く
私は行政の仕事を受けている関係から、3月は報告書作成に追われ、とにかく毎日パソコンと向き合ってます。とても忙しいです。でもピザ焼いたった!(笑)ご近所の古民家にピザ窯をつくっている人がいたため、そこをお借りし、作り方を教わり、自分達で薪をくべて火を起こしながら、縁側で焼きたてピザを漫喫しました。超うまい。食い放題。
以前から友人とピザやりたいねと話していたため、よしやろう!と決めさえすればすぐできる。ピザ窯も作ろうと思えば作れる(ここのピザ窯もおっちゃんの手作り)田舎暮らしって幸せだ♪
その翌日、報告書作成に追われたのは言うまでもありませんが、こうした息抜きをしたことで仕事に対するモチベーションが高まり、集中力も増したと感じています。また、何より香美市で田舎暮らしを始めてから風邪を引くことがとても少なくなりました。仕事と暮らしの両方を意識するようになったことで、余分なストレスが軽減されたからだと思っています。
仕事はもちろん大切ですが、日々の暮らしも含めての人生。自分がどんな暮らしをしたいかを明確にして、それを周りの友人・知人にも共有しておくことができれば、最高の田舎暮らしが実現できますよ。
田舎への移住を考える際は、相談できる人にぜひ「求めているライフスタイル」を伝え、それに合う場所を紹介してもらってください。香美市もその想いに少しでもお応えできるよう、いろんな地域、いろんな人との繋がりをつくっています。
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