「結婚したい」「子どもが欲しい」「じぃちゃんばぁちゃん両親と大家族で暮らしたい」皆さんはそんな事をお考えになったことはありませんか? 僕がそう思ったのは3年前のことです。香美市物部町に生まれ、二人兄弟で育ち、21歳で結婚。娘が欲しい…と思いながら、今では妻と息子3人の5人家族、大した怪我や病気も無く田舎で平穏な生活を送っています。
そんな僕が3年前のある日、ふと、自分の人生を振り返り「やり残したこと」を考えてみたんです。「少子高齢化でどんどん元気がなくなる地元を何とかしたい」「自分や家族がお世話になっている地域に恩返しがしたい」そんなことを思いました。そしていろいろ考えた結果「里子を預かろう」と思い至ったんです。
里親制度にはいろいろなサポートがあった
早速、インターネットで「里子」検索。すると里親制度説明会・相談会が県内各地で開催されていることを知り、まずは一人で説明会に参加しました。そして養育里親という制度を知り、報酬や生活諸費として月額約12万円(1人目)の給付に加え、いろんなサポートがあることも知りました。さらには、預かる子どもに条件が付けられ、どうしても無理だったら預かった子どもを返すことも可能だとわかったんです。(詳しくは以下サイトをご覧ください)
【外部リンク】
公益財団法人 全国里親会
http://www.zensato.or.jp/
妻の説得と里親認定
次に妻を説得しました。「私はまだ子どもを産める」「他人の子を育てるなんてそんな大きな責任は持てない」と言う妻に、高齢出産のリスクや実親と暮らせない子ども達の実情、養育里親制度の説明、そもそも家族って何?などなど、説得に半年を費やしましたが、最後は「今の家族を第一に考えながら、やってみて無理なら止めよう」との結論に至りました。
その後、夫婦で里親研修を受け、審査をパスし、無事に養育里親の認定をいただきました。「預かりたい子どもは6歳以下の女の子」と条件を付け、これまでお預かりした子どもは短期で0歳2カ月~4歳までの8人、中には双子の女の子も。みんな個性豊かでとても楽しく里親生活を過ごすことができています。今となっては、僕より妻の方が積極的なくらいです。(ま、多分妻はハマるだろなぁ~と最初から思っていましたが(笑))
地域に里親家族を増やしたい
ここまでは、僕の「やり残した事」の自己実現。では、「地域へ恩返しをしたい」ことは何かというと、里子を含めた僕達家族が楽しく過ごしている姿を周りに見ていただくことで、地域に里親家庭を増やしていきたい!ということです。
すでに関心を持ってくれているママ友が3人程、中には積極的なママさんもいて、こうやって少しずつ里親家庭を増やし、児童養護地域を形成することで少子化を鈍化させ、地元の大栃保育園や大栃小中学校を存続させたいと思っています。
ちなみに、僕が知る限り養育里親家庭は高知県に約50世帯、このうち香美市には3世帯だけです。「高知県は、ひとつの大家族やき」皆様も養育里親について調べてみませんか?
香美市役所定住推進課 公文直樹