香美市香北町白川(しらかわ)に活動拠点をもつ 五百蔵(いおろい)さんから、いなかみに電話がかかってきました。
「1反くらいの畑をやりたい人はおらんろうか?」どんなお話なのか、現地を訪ね聞いてきました。
「1反くらいの畑をやりたい人はおらんろうか?」
香北町は物部川中流域に位置します。役場などがある香美市土佐山田町から物部川上流方向へ車を走らせ、香北町に入って最初に目に入る赤い橋が香麗橋。その橋を渡り5分ほど山道を登ると、畑に到着しました。
ハウスの土地も含め、トウモロコシ、きゅうり、生姜などを栽培されています。2畝分は、県外から香北町に移住した若夫婦が自家用に耕作しているとのこと。
今回、耕作者を募集するというのは、畑全部をひとりにおまかせするのでもいいし、何人か集まってグループでやってもらうのでもいいと、さまざまな可能性を描いておられます。
畑の周りには果樹があり、柚子30本・文旦2本のほか、栗やヤマモモの木もあります。駐車スペースも十分、簡易トイレも設置済みと、人の出入りにも適した場所として整えられています。道路を挟んで向こうに、田んぼ1反と果樹畑(こちらは桃や小夏など)も1反あります。
また、畑の近くにあり滞在もできるお家がとってもユニーク。和室3畳・8畳+キッチンスペースの2DK間取りに廃バスを合体させた造りです。バスには電気も通じています。お家周りは絶賛片付け中とのことで、DIYでより楽しいお家を作っていけそう…
白川の 五百蔵 邦秀(いおろい くにひで)さん
五百蔵 邦秀さんは、昭和26年白川上生まれ。地元の学校を卒業後、JAに勤務しながら兼業農家を続けられました。そして、20歳から始めた狩猟は48年の経験を持つ大ベテラン。経験と観察にもとづいた山の生き物から生態系について、猟師の動き方とお話は尽きることがありません…香美市猟友会に所属し、香北有害鳥獣駆除班の一員としても活動されています。平成25年からは「じびえ白川村」として、ジビエの食肉処理業を営業中!
お家の土間スペースには、趣味で栽培されている寒蘭の鉢も並んでいました。その他、韮生米研究会グループで韮生米の栽培・流通の促進活動も行い、多方面でご活躍です。
現在、邦秀さんは香北町の中心地美良布に居住しながら、毎日、白川へ通う生活をされています。ただ、これから先のことを考えると田畑の管理が厳しくなることと、田舎の豊かさを後世に残したいという強い願いもあり、農地を守ってくれる人を探していらっしゃいます。
白川上集落の住民は10世帯18名、田畑維持に必須である田役(たやく)は年に1回。水道水は谷水ではなく、集落として地下水を引いている環境です。
「農業をしたい人やったら、知っている範囲で教える… やりたい人がいれば、その人の希望に応じて話し合えたらいいと思っている。何よりも、山をにぎやかにやってもらえたらえい。」
耕作希望者の展望によっては、お任せすること・お譲りすることも含め、ご相談していければとお考えです。
畑を見学されたい方、邦秀さんからお話を聞いてみたい方に、いなかみがご案内いたします。
まずは「白川の畑」と、いなかみまでお問い合わせください。
いなかみ電話番号:0887−52−8606(水/日/祝休み)
いなかみ問い合わせフォーム :http://inakami.net/iju_contact
<おまけ>
また、本文でご紹介したお家から徒歩3分ほどのところに、隠居間取りの空き家があります。水回りは現存しませんが、修繕してみたい方がいらっしゃれば、こちらもお貸しできるそうです!
記事作成:NPO法人いなかみ