先日ご紹介した「ココイコ!プロジェクト」の大学生達が神池に到着する少し前、いなかみライフはもう一人の重要人物、高知工科大学の大学院生、浦安くんと共に、同じ神池地区にある女池という池を目指していました。この女池は「大蛇伝説」が言い伝えられる神秘の池。そう、私たちの目的は、その池でミジンコを捕獲することなのです!(BGM:なんとなく壮大そうなやつ)

神池の女池
女池を目指す浦安くんといなかみライフ

そして2人は女池に降り立った。

神池の女池2

(浦安くん)

・・・凍ってますね。

(いなかみ)

・・・うん。凍っちゅうね。

神池の女池3
南国高知も冬は寒い。山間部は凍るし雪も降る。

 

神池の女池4
もぎとってみた。ひゃっほ~♪

(浦安くん)

これはミジンコあまりいないかもしれないですね…。

(いなかみ)

うん。そうやねぇ。 ・・・って、なんですとーーーー!?

(浦安くん)

そもそも冬はミジンコ少ないんですよ。卵を残して暖かくなったらドッと増えるんです。けど、ミジンコは流れの無い水辺ならどこにでも居る生き物なので、たぶん居るとは思いますけど。。

(いなかみ)

へ~。そうながや。ん?ということは、川には居ないってこと?

(浦安くん)

はい。居ないことは無いんですけど、流れがあると流されちゃいますからね。反対に流れが無い場所ならどこにでも居ます。使っていない学校のプールとかにもいますよ。

(いなかみ)

プール!?どうやって入るの?ミジンコ飛ぶの?

(浦安くん)

う●こです。鳥のうん●。卵を持ったミジンコを魚が食べて、その魚を鳥が食べて、鳥のフンがプールに落ちるって感じです。

(いなかみ)

すごい!ミジンコの循環!植物の種みたい。自然ってすごいなぁ。

(浦安くん)

はい。じゃあ、居るかどうかわからないですが、とりあえずやってみましょう。

(いなかみ)

初ミジンコ捕獲!超楽しみ~♪

神池の女池5

(バケツ) 

コツンッ

(浦安くん)

・・・凍ってますね。

(いなかみ)

・・・凍っちゅうね。

神池の女池6

(浦安くん)

えいっ! バリッ!

神池の女池7

(浦安くん)

よしっ。とれました! ・・・けど、これは水が濁ってしまったのでダメですね(苦笑)

(いなかみ)

ありゃ、そうながや(笑)

(浦安くん)

はい。泥が入るとミジンコが泥に隠れてしまって確認しづらくなるんです。だから泥は入れないように採取しないといけません。

(いなかみ)

じゃあ、こっちの水草あって凍って無いとこがよさそうやね。ちょっとやらせて~。

(浦安くん)

お願いします。

神池の女池8

(いなかみ)

獲ったど~~~~!

(浦安くん)

では、こちらの容器に入れてください。その後、専用の網に移して、ミジンコを取り出します。

神池の女池9(浦安くん)

この網は水だけ外に出す網目がとても細かいものです。入れたらもう一度水をすくってまた網に入れる。これを6回程繰り返して、ミジンコを集約させていきます。

神池の女池10

(いなかみ)

なるほど。繰り返して集める。そんで下から取り出せるようになってるのね。

(浦安くん)

はい。こうして濃縮した水を容器に移します。やっぱり少し泥が入って濁ってしまっていますが、、今回は仕方ないのでこのままやってみます。

(いなかみ)

池の水深が浅いき、どうしても泥入っちゃうのよね。

神池の女池11
確認のため容器を覗く浦安くん

(浦安くん)

あ、ミジンコいますね。よかった。

(いなかみ)

えっ!ほんまに!?(嬉) てか、見えるの!?

(浦安くん)

はい。今ピコって動きました。

(いなかみ)

・・・ぜんぜんわからん。

(浦安くん)

後で顕微鏡つかって、じっくり確認しましょう。

(いなかみ)

わーい。超楽しみ♪

 

この後浦安くんは「とりあえず計っておきます」といいながら、怪しげな機材を取り出し、水温・PH・電気伝導度・溶存酸素を測定していました。このように、どういった条件で採取したかという基礎データをとっておくことは調査の基本だそうです。何か異常が見つかったときの目安になるとのこと。さすが研究者!

 

(まとめ)ミジンコを捕獲するときの3つのポイント

・ミジンコは池やプールなど、流れのない場所にいる!

・捕獲するときは泥を入れないよう水のみ採取する(場所はどこでもいい)

・専用の網に水を移して(×6回程)ミジンコを濃縮して回収する。
 (※正式な調査ではもっとしっかりやるそうです。見たい、獲りたいだけなら
  バケツですくった水そのままでOK。時期にもよりますがたぶんフツーにいます。)

【マメ知識】

・正式な調査の場合、濃縮して採取したミジンコは、その場でシュガーホルマリンを入れて死滅・固定化させます。そうしないと体がバラバラになったり、共食いがおこったりして、正確な数が計れなくなるからだそうです。ちなみにホルマリンは発がん物質。素人が触るのはダメ、絶対。

 

以上、神池の女池でミジンコ採取に成功した勇者達。この後、ついに捕獲したミジンコの姿が明らかに!そして、浦安君がミジンコ調査している意外な理由も!

 

【後編】へ続く!

http://inakami.net/enjoy/meikemijinko2-1297.html

 

神池地区

標高400メートル程の山間部にある集落で、民間信仰のいざなぎ流や、大蛇伝説、平­家の落人伝説などが残る神秘的な地域。人口減少が進む集落ではあるが、地域活性化の一環として「かかしづくり」に取り組んでおり、集落のあちこちで人間と見間違うようなかかしが設置され、一見すると人口が増えているように見える面白い地域。住民も温かい人が多く、外部の人も快く迎え入れてくれる。


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