サツマイモの苗を植えるイベント体験記 in 香美市香北町朴の木
はじめに
5月26日(日)、香美市香北町朴の木で開催されたサツマイモの苗を植えるイベント「無農薬おいもづくり体験で安全食材ゲットと健康づくりの二刀流」に参加してきました。香美市は来年のNHK朝ドラ「あんぱん」の放送に向けて地域活性化の機運が盛り上がっています。今回のイベントが行われた朴の木はやなせたかしさんの墓地公園「やなせたかし記念公園」のある場所。そのやなせたかしさんゆかりの地で行われたさつまいもの植え付け体験についてお伝えします。
主催団体:香美市耕作放棄地活用協議会(通称:KUAFL)
イベントを主催したのは、香美市耕作放棄地活用協議会、通称KUAFUL(Kami Utilization og Abandoned FarmLand)です。この団体は、香美市の食料自給率を向上させることを目指して昨年の秋、地元の農家の呼びかけで発足しました。今回のサツマイモの苗植え体験はその活動の一環で、年間を通して植え付けから収穫までのさつまいも作りが体験できる企画の第一回目です。今回は大人10名、子供10名の参加がありました。
はじめの挨拶
はじめにこの団体の呼びかけ人の一人で、会の代表を務める黒岩紀代さんの挨拶がありました。朴の木がやなせたかしさんゆかりの地であること、やなせたかしさんは、アンパンマン誕生のきっかけとして戦争体験で感じた食べ物の大切さを度々語っていることになぞらえて、香美市に使われない農地(=耕作放棄地)が増えてきていることや食料自給率の低さを心配してこの団体の発足を呼びかけたことなどのお話がありました。
作業開始
畝をたてる作業から始めます。
畝をたてる作業は、土を掘り起こして苗が根付くための基盤を作る重要な工程です。苗を植えるだけのイベントはよくありますが畝立てから体験できることは珍しく、子どもたちもなれないクワを使った作業に真剣に取り組んでいました。教えてくれるメンバーや一緒に来た家族からは「上手上手」と声がかかり、大人も子どもも一生懸命作業に取り組みました。
苗の植え付け
用意した苗をみんなで作った畝に差し込んで植え付け作業が完了です。畝作りから体験したおいも植え付けは達成感もひとしおだったのではないでしょうか。
当日はあいにくの曇天でしたが、実はさつまいもの植え付けには理想的な天候。天気予報では植え付けが終わる頃に雨の予報。植え付けの後に雨が降れば苗が活着(根が張って育ち始めること)しやすくなって、まさに恵の雨となります。美味しいお芋がたくさんとれますように。
春夏秋にわたる体験イベント
このイベントは、春夏秋の3回にわたって行われるシリーズイベントの一回目です。今回参加できなかった方も、次回の夏の草取りから参加することができます。夏の草取りは暑いと思いますが、無農薬の畑やその周りにはきっとバッタやトンボ、様々な植物たちと触れ合うことができ、近くの水路では水遊びもできることでしょう。秋には美味しいさつまいもの収穫が待っています。二回目からの参加申込みも受け付けていますのでご興味のある方はお問い合わせください。
休耕農地活用協議会の目標
KUAFULは、香美市の食料自給率向上を目指して有機米の栽培や市民農園の運営など様々な活動を計画しており、今回のイベントはその第一歩です。今後も地域の農業を盛り上げるような、食の大切さを広めるための活動を続けていく予定です。
(記事作成:NPO法人いなかみ)