山田特別支援学校で「南海トラフ地震」を想定し、地震・火災避難訓練が行われました。起震車体験・火災時煙体験・水消火器消火訓練・が行われ、火災時煙体験では山田特別支援学校近くの保育園の園児と合同での防災学習を取材してきました。
山田特別支援学校は地域の「広域福祉避難所」に指定されています。福祉避難所とは、一般の避難所での生活が困難で、特別な支援や配慮などが必要な障害のある方を対象にした避難施設を「福祉避難所」と位置付けています。
火災訓練では火災が起きたと想定し、火災報知器が鳴ると生徒たちは慌てず速やかに先生と一緒に避難する訓練をしました。月に一回はこのような避難訓練を山田特別支援学校ではするそうです。
火災時煙体験
消防士さんのお話を学校近くの保育園の園児と一緒に聞き、逃げる時の約束をみんなで確認しました。
お・・・おさない
は・・・はしらない
し・・・しゃべらない
も・・・もどらない
その後、保育園の年長さんも火災時煙体験をし、鼻と口にハンカチを当てて姿勢を低くして避難する訓練に頑張って取り組んでいました。
起震車体験
起震車体験では3人から4人ずつ起震車に乗り、最大震度を想定しての揺れを体験しました。外から見ていても、立つことができないほどの大きな揺れがわかりました。皆さん落ち着いて頭を守り、床に張り付くようにして揺れに耐えていました。
水消火器消火訓練
水消火器消火訓練では
① ピン・・・消火器の栓を抜く
② ポン・・・ホースを持ち
③ パン・・・火元に当てる
わかりやすい手順で消火に当たります。
「広域福祉避難所」
冒頭で紹介したように山田特別支援学校は地域の「広域福祉避難所」に指定されています。一般的な避難所には、高齢者や障がい者、妊産婦などの要配慮者向けのスペースを確保しています。しかし避難所での生活が難しいと判断された場合、二次的な避難所である福祉避難所を利用します。
地震や風水害などの災害が発生し,避難生活を余儀なくされた場合,混乱するのは当たり前です。それが発達などに障害を持った方に起こった場合、自分の意思をうまく伝えられず、パニックに陥ってしまうこともあります。
筆者自身、療育手帳を取得している長男(ハルくん)がいますが、「広域福祉避難所」の存在を知りませんでした。今後起こると言われている、「南海トラフ地震」一般的な避難所で、ハルくんと避難するのは難しいと以前から考えていました。いつもと違った環境でハルくんがどんな行動をとるのか…親である私自身、想像がつきません。
火災や地震を身近に感じ、定期的に避難訓練に取り組む学校。そして「広域福祉避難所」が身近にあることを知り、障害があっても安心して避難できる場所があることを今回は学びました。
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記事作成:NPO法人いなかみ