海外からの外来種の交配を受けずに生育されている日本鶏は、全国に三十数品種が登録されています。その中で高知県は8品種を作出し、うち6品種が「国の天然記念物」に指定されており、その突出した多さから「鶏王国」と言われています。
特に有名なのがオナガドリ。長〜い尾っぽのギネス記録は10.6mですが、一説にはなんと13mのものがあったという記録も残っています。なんでこんな鶏を土佐人は作ったのでしょう。
それは江戸時代、諸藩の大名は参勤交代を余儀なくされ、幕府の定める規則に従い行列を組み進んでいました。全国から江戸に集まるものですから、お殿様としては他藩より目立ちたい、という気持ちがフツフツと…(^^)
土佐藩は行列の先頭付近で目立つ毛槍にオナガドリの毛を付けたことで、他藩や街道沿いの人々から一目置かれたらしく、これが時代とともにさらに長く派手になっていったようです。
自慢げに籠で進む山内家のお殿様、なんか想像できますよね。
高知に日本鶏が多いのは食用だけではなく、ペットや闘鶏というギャンブルのように、鶏で楽しむ風土があったからと言われています。高知は気候風土豊かで二期作もでき、多くの作物が取れたことで、昔の人々には心の余裕があったのかもしれません。
この多くの日本鶏が一堂に会している場所が香美市の龍河洞にあります。一カ所に天然記念物の鶏たちが揃っている、日本でも有数のすごいところなんです。
また、近くには日本でここだけの鶏カフェがあります。手乗りする、おちゃめな鶏たちはレッキとした従業員です。
ぜひ、龍河洞にお越しの際には、これらの施設へもお出かけくださいませ。
龍河洞珍鳥センター
香美市土佐山田町逆川1424
0887-53-2144
Cafe Ayam(カフェアヤム)
香美市 土佐山田町逆川1395-1
0887-52-8775