—香美市空き家バンクの賃貸で暮らす学生さんに会いに行ってきました
高島大喜さんは高知工科大学2年生。「香美市空き家バンク」の賃貸物件を利用して学生生活を送っています。
空き家バンクとは(←過去記事はこちら)
空き家バンクの物件は香美市全域に点在していますが、彼の契約したのはその中でもかなり山奥の物件。香美市香北町猪野々地区は大学から車で30分ほどですが街場からは逆方向、しかも道のりの半分ほどは木々に囲まれた車幅の狭い道を通ります。
元気な笑顔にホッ
普段いなかみスタッフが目にする空き家バンクは入居前の空っぽの状態。その中でも賃貸の空き家バンクの場合はリフォーム済みの状態で生活感はありません。特にこの物件はDIY可能でとてもシンプルなリフォームを施されていました。また、スタッフが入居後のお宅に伺うことはあまりありません。
物件案内のときに通い慣れた道。久しぶりに通ると不安になるような山の中。標高もどんどん上がっていきます。元気で通学されているか、この物件に入ったことを後悔していないか心配しながら駐車場に車を止めてお家に向かいます。
「こんにちは」と声を掛けるとお家から出てきてくれた高島さん。筋トレが好きという体格のよい学生さんです。お顔を見て安心しました。元気な優しい笑顔で出迎えてくれました。

招き入れてくれた土間のキッチンはすっかり居心地の良い空間に様変わりして、高島さんが生活を楽しんでいる様子が伝わってきます。

「お砂糖とかミルクとかないんですけど大丈夫ですか。」と美味しいコーヒーをご馳走してくれました。
ご近所とはどんな感じ?
印象的だったのは、近所のおばちゃんとの出来事。
ある休日、何処かで草刈り機の音がするなと思いながらウトウト。
少し遅めに起き出してみるとお家のまわりの草がきれいに刈られていたそうです。きっとご近所のおばちゃんだと思い慌ててお礼に行きましたがその時はお留守。学生なので帰りも遅く、ご近所の生活時間とはなかなかタイミングが合わずお礼がのびのびに。後日帰省した後地元でお土産を買ってやっとお礼に行けたそうです。
「なかなかご近所づきあいというほど皆さんに会えなくて。でも車ですれ違うときには、ペコリと挨拶をすんです。」
そのささやかなやりとりを続けているからこそ、きっと庭先の草刈りをしてあげようという気持ちになってもらえたのではないでしょうか。
山道30分の通学も生活リズムのうち
大学までの車で30分は途中狭い山道を通りますが気にはならないそうです。
そろそろ研究室を決める時期。学科の中には脳系、AI系、セキュリティ系と研究室があるのだそうです。その中でどこに進むか、希望の研究室に入れてもらえるのか、大学院まで進むのか、どんな方面に就職したいのか、経済的な面も考慮しながら考えていると話す高島さん。希望の方向に進めるようにと資格取得も目指しているそうです。
週に1〜2回のアルバイト、パンクロックバンドでドラムを叩いていることなど、大学生らしい充実した様子をお聞きすることができました。
お友達が泊まりに来ることもあるという、山の中の広い戸建ての賃貸。町中の学生アパートとは一味違う学生生活を楽しんでいるようです。

自治会参加
空き家バンク物件に入居する方には自治会への参加をお願いしています。それは地域の活動に参加してほしいというだけではなく、地域の方とつながることで豊かな生活を送ってもらいたい、安心して暮らせる基盤を作ってほしいという願いでもあります。
自治会には入っていますかと聞くと、入居のときに紹介をしてもらって総会のお知らせは来たのだけど、「会費は来年度からでいいよ。」と言われてそのままになってますとのこと。
「総会も出てみたかったのだけどちょうど学校の行事と重なってしまって…。地域の行事があれば参加してみたいです。」回覧板もきていないというので取材後に同じ地区に住んでいるスタッフを通じて参加できるように連絡してもらいました。
「山奥の暮らし」=「不便」だけじゃない
山奥の暮らしは、便利とは言えません。
でも、隣の部屋を気にせずドラムを叩ける。
玄関を開ければ沸き立つような緑の風景。
そんな自由さと、開放感、すれ違いざまにペコリと挨拶する距離感と安心感。
それが、「山奥の空き家バンク × 学生生活の答え」です。

短くも実りの多い学生生活。卒業後香美市に残ることになっても離れることになっても、この山奥に暮らした日々が温かい思い出になってくれたら。この場所が第二の故郷になってくれたら。そう願わずにはいられないインタビューとなりました。
香美市空き家バンクには物件情報が随時掲載されます。こまめにチェックしてください。気になる物件が見つかったらNPO法人いなかみにご連絡ください。日程調整や鍵の手配がございますのでご連絡はお早めに。
(記事作成;NPO法人いなかみ)